軌跡

―三浦春馬さん―

2020-01-05「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」インタビュー

2020年1月5日 週刊女性PRIMEの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

三浦春馬樹木希林さんの言葉から学んだ「俳優として興味のあること」

2019年は、『罪と罰』とミュージカル『キンキーブーツ』に出演。舞台俳優としても高い評価を受けている三浦春馬さん。2020年3月上演のミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド 〜汚れなき瞳〜』で、アンドリュー・ロイド=ウェバー作品に初挑戦する。

三浦さんは、無垢な少女にキリストの生まれ変わりと信じ込まれてしまう脱獄犯「男(ザ・マン)」を演じる。新たな役柄と完全なるミュージカルに挑む心境を聞いた。

オファーへの疑問から一転、挑戦の理由

「アンドリュー・ロイド=ウェバー作品は『オペラ座の怪人』をロンドンで見たのが最初でした。たしか21歳だったと思いますが、ただただ圧倒されましたね。

余すところなくステージはもちろん、客席の真上をうねるように使っていた演出は忘れられないです。でも当時は、ミュージカルにプレーヤーとして出演するなんて想像できなかったですし、自分もやってみたいとは思っていませんでした」

三浦ファンには待ち遠しいロイド=ウェバー作品出演だが、今作のオファーを受けた当初は、少し悩んだ部分もあったそうで。

「自分が本当にこの役を演じきれるのか、演じるうえで高揚できるのか、最初は疑問だったんです。自分に合っているのかどうかわからなくて正直、悩みました。でも、このザ・マンという男が生田絵梨花さん演じるスワローという純粋な女性の心に触れて、彼が持っている闇であったり、世の中が信じられずに自分の存在にさえも疑心暗鬼になっているようなところが、どう浄化されるのか。

その心の浄化のプロセスをいかに観客の心に届く形で演じることができるか、というところに興味を持って手をあげさせていただきました」

内面が見えるような演じ方を目指す

セリフを歌にのせて表現する王道のミュージカルというのも新たな挑戦となる。

「『キンキーブーツ』もそうですけど、僕は今までナンバーがショーアップされている演目しかやっていないので、この完全なるミュージカルをやることの難しさは感じていますし、うまくお客様に届けられるのか怖い部分ではありますけど、とても楽しみにしているところでもあります」

ロイド=ウェバーの美しい音楽は、もちろん今作の最大の魅力。

「この独特な作品の世界観が、日本語の歌詞でどう表現されるのかは楽しみですね。今作の楽曲は、飽きさせない転調を多用していたり、バラードにいきなりゴスペルが入ってきたり、魅力的な曲ばかりなので、すごく高揚感を感じていただけるんじゃないかなと思います。

それで、今回の出演者の方たちは、本当にすこぶる歌がうまい実力派ぞろいなので期待していただきたいですね。僕個人としては、歌の中で“あ! 感情がいま変わった”とか、内面が見えるような演じ方ができることを目指して、たくさん稽古を積まなければと思っています」

今回初共演となるヒロイン、スワロー役の生田絵梨花さんの印象を尋ねると、

「儚さもありながら、唯一無二の光を放っている存在感のある女優さんだなと思います。ザ・マンの嘘も許すような、おおらかで神秘的なスワローをどう柔らかく演じてくださるのか、とても楽しみですね。絶対、歌声は役にマッチすると思うんですよ」

演出の白井晃さんとの初タッグで楽しみにされていることは?

「以前、白井さんが演出された高橋一生さん主演の『マーキュリー・ファー』という舞台を見たのですが、それが素晴らしくて。ミュージカルですがストレートプレーを演出してくださるときのような、こまやかな指摘や指導をとことん受けてみたいなと思っています。

海外で上演された公演の映像を見たことがあるのですが、わりとシンプルな物語ですし、舞台装置もアメリカ南部の雄大な土地を表現したようなフラットな感じが目立っていたので、白井さんがどういうふうに作り込んでいくのかとても楽しみです。自分も自分なりのアイデアや動きを提案してシェアできたらいいなと思っています」

俳優としてよりよく生きること

2019年も、多くの映画、ドラマ、舞台に出演そして主演ドラマ『TWO WEEKS』の主題歌でCDデビューするなど多忙だった三浦さん。1年を振り返って思うことは?

「『罪と罰』の舞台から始まり、続いて『キンキーブーツ』の再演があって、板の上に立つということに関しては、すごく動いたし練れた1年だった気がしますね。今はやりたいことがやれているので、充実しています」

俳優として今いちばん興味があることは何か聞いてみると、深い言葉が返ってきた。

「変に思われるかもしれませんが、よりよく生きること。いろいろな意味でよりよく生きれば、日々のマインドも波風立てられずに、仕事でもしっかり自分の役目を果たせるんじゃないかなと思うから。

樹木希林さんの著書に“しっかり人の痛みに触れるとか、誰かの思惑をしっかり考えてあげて、そこに寄り添ってあげるっていうことが役者には必要だ”ということが書かれていて。確かにそうだなと思いますけど、煩わしかったり、自分に自信がなかったりして、なかなか踏み込んでいけないことが多いんですよね。

でも仕事を通してだったら、寄り添うことが恥ずかしい気持ちもなくできると思うので、今回の稽古場でも、キャストのみなさんと話し合ってコミュニケーションをとって、役を通して支え合っていけたら、いいものができるんじゃないかなと思います」

 

撮影/山田智絵
取材・文/井ノ口裕子
スタイリスト/TAKAO(D-CORD LIMITED) ヘアメイク/AZUMA(M-rep)

出典:週刊女性PRIME

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