2020-01-05「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~」インタビュー
2020年1月5日 CREAの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定
以下、配信記事より
舞台をもっと身近に感じてもらうための力になれたら
ウエストエンドで1,000回を超えるロングランを記録した、ミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーの傑作『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』が、ついに日本初上演を迎える。主人公の脱獄犯、ザ・マンを演じるのが、三浦春馬さんだ。
「ザ・マンという男が生田絵梨花さん演じるスワローという女性の心に触れて浄化されていく姿を、どう演じられるかというところに面白さを感じました。
正直、最初に粗訳の台本を読ませていただいた時は、とても悩んだんです。心の浄化など人間の心理を描いた作品なので、本当に自分に合っているのか、自分にやり切れるのか、疑問に感じて。
でも“ただ歌や芝居がうまいだけでなく、舞台の上でしっかり映える人を置きたい”というプロデューサーの熱い想いに、やる気が沸き上がりました」
『キンキーブーツ』が大きな転機に
そんな熱烈オファーを受けるのも頷けるほど、演劇界における三浦さんの存在感は輝きを増すばかり。その地位を確固たるものにしたのが、自身も大きな転機になったと語るミュージカル『キンキーブーツ』だ。
「一人のプレイヤーとしてミュージカルの世界で戦っていくということは、『キンキーブーツ』を経て初めて思い描けたこと。
この作品を海外で初めて観た時、ビリー・ポーターがトニー賞を獲ったローラという役を自分がやりたい、と思ったんです。怖いもの知らずで、根拠のない自信だけはあった23歳の自分だから思えたんでしょうね(笑)」
と当時を振り返って笑うけれど、『キンキーブーツ』以前から、三浦さんの歌唱力やダンスには定評があった。そして自身もまた、舞台には特別な思いを抱いていたという。
「昔から舞台やミュージカルを観るのが好きでした。なかでも16歳の時に観た地球ゴージャスの舞台『クラウディア』で、生のお芝居の迫力に魅了されたんです。
幼少期からやっていたダンスも、それまで恥ずかしくて苦手意識があったんですけど、そこで初めてダンスも芝居の一部、と思えるようになりました」
以来、生のお芝居に情熱を注いでいる三浦さん。今後やってみたいことは? と言う問いにも、真っ先にミュージカルの作品名があがった。
「やっぱり『ジキル&ハイド』ですね。楽曲の強さもそうですけど、ストーリーもドラマチックだし、二面性を演じるというのも魅力的。
口に出してしまったら叶わないかもしれないとも思うんですけど……(笑)。いつかきっと、できると信じて」
その一方、舞台だけでなく、映像の仕事も続けていきたいと言う。
「日本ではまだ、舞台に著名人を観にくる感覚の人も多いと思うんです。だからこそ、映像の仕事も頑張っていかないといけないと思っていて。
舞台やミュージカルという産業をもっと身近に感じていただくための、一つの歯車に僕がなっていけたら」
文=菅野綾子
出典:CREA
撮影=佐藤 亘
スタイリング=TAKAO(D-CORD LIMITED)
ヘア&メイクアップ=AZUMA(M-rep)
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