軌跡

―三浦春馬さん―

2015-09-19「進撃の巨人」三浦春馬&水原希子インタビュー

2015年9月19日 FASHION PRESSの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』人気漫画を実写化、三浦春馬水原希子にインタビュー

映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』が2015年8月1日(土)より、また後編となる『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』が9月19日(土)より全国公開される。

諫山創が手掛ける原作「進撃の巨人」は、その圧倒的なスケールと世界観、予測不能なストーリー展開が話題を呼び、全世界累計発行部数5,000万部を突破するほどの人気漫画。今回、その原作をベースに、新たなキャラクターと強敵を加え、実写版ならではの新たなストーリーが展開される。

主人公・エレンを演じるのは三浦春馬。ミカサ役に水原希子、アルミン役に本郷奏多、ハンジ役に石原さとみが参加。大迫力の巨人や立体機動装置(ワイヤーアクション)の疾走感あるシーンも再現され、実写化不可能とまで言われた人気作がスクリーンに登場する。

そして今回、三浦春馬水原希子に原作に対する感想や撮影秘話、俳優・女優業への思いについて話を聞くことができた。

――「進撃の巨人」に初めて触れたのはいつでしょうか。

三浦:「このマンガがすごい!」ランキング1位を獲得したということを伺って、書店で手にとりました。

読んでみると、かなり緻密に構成されたストーリーもさることながら、同じ姿・形で、自分たちの何倍も大きなサイズ、そしてとても無表情の巨人に制圧されていく感じがすごくおもしろかったですし、新しいなと思いました。

その中でもキャラクターたちがたまにどうしようもないギャグをいう。これが物語のスパイスにもなっていて、読者のツボにはいっていくんだろうなと思いました。そして、主要人物だろうと思っていたキャラクターがどんどん死んでいくっていうのも作品の魅力の一つではないかと思います。

――水原さんは、原作にどのようなイメージを抱いていましたか。

水原:最初に漫画が発売されたとき、すごい話題になりましたよね。私の知人もみんな読んでいて。でも、絵のタッチを見たとき、正直、自分には関係ないものだと思いました。男の子が読むものだと思っていたので。でも、「これは騙されたと思って、読んでみた方がいい」と言われて、読んでみると、作品自体がすごい強くて、人もすぐ死んじゃうし。「こんなの今まで読んだことない!」と感じました。

――強いとは、面白い表現ですね。

水原:がむしゃらな感じが伝わってきたんですよ。絵のタッチも描かれている物語も、ものすごく挑戦的で、インパクトが強くて。なにか新しいことをやるぞというような、そのくらいの勢いをすごく感じました。

――原作に対して、それぞれに素敵なイメージをお持ちだったんですね。お仕事のオファーが来たときは、どんなことを思いましたか。

三浦:原作ファンが多い作品なので、プレッシャーを感じましたが、原作を好きな気持ちに変わりはありませんでしたし、是非出演させていただきたいと思いました。

水原:そうですね、こういう原作有りの作品で、すごく人気のあるものは、賛否両論は出ると思っていました。もちろんプレッシャーはありましたけど、やるって決まった時には覚悟を決めて、自分ができることはすべてやろう、できることから始めていこうと考えて、自分が100%やりきって出し切っていくことにフォーカスをあてていかないと意味がないなと思っていました。

――実写版では、原作とはまた一味ちがう、新しいストーリ-が展開されるそうですね。

三浦:劇場版のシナリオをいただいたとき、すぐには理解できなかったんです。エレンもミカサも設定が原作と異なるので。

映画から何を感じて欲しいんだろうなって考えたときに、映画を観てくださるお客様に、きっと「進撃の巨人」という物語から、普遍的なテーマを感じて欲しいんじゃないかな、そういうシナリオの構成になっているのではと思ったんですよ。

水原さん演じる、ミカサに関していえば、劇中では、最初から主人公をきちんと守れる女の子ではないんですよね、可憐で儚くて。巨人が押し寄せた、そんな悲劇によって、彼女は変わってしまう、強くなってしまう。そのギャップが、とてもぐっとくるような構成になっています。

エレンにしてみても、外の世界が強く見たいということだけでなくて、今の自分の現状に満足していないというか…。

いざその歳になってみると、前の自分が思い描いていた理想の自分と違う、もっと成長していたはずなのに…ということをきっと誰もが経験したことがあると思うんです。20代になった自分って、きっともっとやりたいことがみつかって、30代の時はもっと上司とうまく話せてとか。でも、その成長過程に達していない、成長できていない自分が目の前にいるとしたら、漠然とした焦りを感じます。そういった感情が、エレンからは少し滲みでているんじゃないかなと思いました。

映画ならではの、生身の人間が演じるからこそ、そういう部分を考えるっていうことが挑戦でもあったし、難しかったところです。

――立体機動装置のシーンはいかがでしたか。

水原:あのシーンを再現することは、すごくチャレンジングでした。人間で表現するのってすごく難しいことなんですよ。簡単にやってのけているように見えますけど、その体勢になるには、このワイヤーで、この重さで、それをどうするかって、いろんな問題があって。私だけでなく、監督もアクション部のみなさんも、スタッフみんなが感じて、考えていたことです。

――とても大変でしたね。

水原:完成させる、その方向へ向かっていくことが大変でした。追い込まれましたし、ある意味で正解がないものを突きつめている感じでした。アニメもたくさん見ましたし、アクションの練習もすごくたくさんしたんですけど、やるしかないっていう思いでした。

――三浦さんは撮影中どんなことを感じていましたか。

三浦:自分の芝居が映像になった時にきちんと成立しているのかという不安でした。

僕たちはセットでの撮影では、グリーンバックの中で、目に映らないものと芝居をさせていただくことが続いたんです。その中で、遠くの方から監督の「OK」って声が飛んできても、本当にOKだったのだろうかと不安になることが多かったです。対人間の芝居だったら、芝居をしながら相手の反応がみえるので、きっとこれはいい芝居になったんだろうなとか、だめじゃないんだろうなって、感触があるんですけど。CGと演技をして、「OK」って言われても、不安になってしまうんです。

そんな葛藤はキャストのみなさんあったと思います。でも、自分の芝居を信じてやらなければならない。特撮と合成したとき、すごく大きなものと芝居をしているということを表現しなければいけないので自分で思っているよりもオーバーに芝居をしていたと思います。自分の感情は出来上がっているんだけれども、引きの画で見たときに、動きが小さく映って迫力に欠ける。そういうジレンマを消化していかなければなりませんでした。

――CGと合致させたとき、自分のイメージしたものと重なりましたか。

三浦・水原:今回に関してはイメージと重なったところは一回もないです。

三浦:それに、そのときイメージしたものはあまり覚えていないんです(笑)。映像を観たときは、想像をはるかに超えるもので、興奮しました。

――観客目線になってしまうんですね。

水原:私は、完全に観客の目線でしたね。「うわー、巨人のインパクトすごーい!」みたいな。観ていて興奮でいっぱいになりました。

――三浦さん、俳優の面白さってどんなところでしょうか。

三浦:力強く推し出せないですけど、学ぶことですかね。

演じる役柄の人生だったり、職業だったり、そこから派生していく感情だったり、やらなければいけないことだったり。

それらを調べていくうちに、こういうことが起こりうるんだ、こういうことを乗り越えなければいけないんだということを知っていって…。そこから、どうやって乗り越えていったんだろう、人のつながりはどんなものなのだろうと、より細かに調べたり感じていくことができれば、人としての厚みが生まれるのではないかと思っています。

――勉強熱心なんですね。

三浦:でも、使命感に駆られて勉強するということではなくて、自分のアンテナにひっかかったことだったり、純粋に気になった部分を聞いていく、調べていく。自分が興味を持ったことは、長く自分に残ってくれるはずなので、無理はしません。

――今回、エレンから学んだことはありますか。

三浦:人のために尽くすということの方が、自分のエネルギーの源になるのではないかということです。

物語の前半、後半を通して伝えていきたいメッセージは、自分のために何かをすることよりも、誰かのために何かをするということの方が、大きな力を発揮できるのではないか…ということだと思います。映画を通して、そのテーマを丁寧に伝えていけたらと考えていました。

それにミカサも、興味深いキャラクターですよ。何かを背負っている人間は、何かに秀でる(部分を持っている)と思うんですよ。それがより強く描かれていると思います。

――水原さんは、女優としてもモデルとしてもご活躍されていますが、それぞれをどんな職業だと捉えていますか。

水原:全然別物だと思うんですよ、見せるものが違うので。もちろん、表に出て表現するという意味では同じことかもしれないけど、やっているベースが違うので全く別ものだと考えています。

モデルの仕事をしてるときは、洋服を見せて、写真の中で存在しなきゃいけない。

女優の仕事に関しては、ある意味で一貫性がないというか。この作品はこの作品、違う作品になるとまた、キャラクターも年代も時代も違うので、準備するものもやること自体も全然違います。同じ仕事は二度とできないですから。

――準備というと?

水原:例えば、今回の作品に関しては、アクション映画を観たりだとか、アクションの練習をしたりだとか、アニメを見たり漫画を見たりだとか。ミカサのことを考えるにあたって、彼女に自分がなるために準備すること、つまり役作りみたいなものをすごく時間をかけてやらなければならない。撮影をしている期間は長いですから、その間もずっと向き合っていかなければならないんです。

モデルに関しても、前日までに準備することはあります。例えば、下着の撮影をするにしても、その日に向けて体を綺麗に作っていきます。でも、撮影を終えてしまえば、それは終わりなんですよね。モデルは、いかに服を綺麗に見せるか、その写真の中で、いかにフォトグラファーに求められことをこなして、存在できるかということなので。

期間的にも体力的にも、負担というものがちょっとずつ違うのかなって思うんですよね。

――全然違うものなんですね。

水原:女優に関しては、年齢に関係なく、その年代に合った、そのときにできる役があると思うんです。モデルに関しては、旬のものだと思うんですよね、もうちょっと。消費が激しいなとも思います。でも、その分非現実的というか、アートに近い仕事だなと思っていて。

――20代のいま、女優として表現できるものは何でしょう。

水原:今は経験が浅いので、現場でもがむしゃらに、自分が100%できることをやろうと思っています。ぶつかっていく、そこに向けてのエネルギーを高めていくことで、いい存在感を出せたらいいなと思っています。

――すみません、突然ですが、本日のファッションチェックをさせていただけますか。

水原:ドレス、シューズはサンローラン(Saint Laurent)です。

三浦:ジャケット、シャツ、パンツともに、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)です。

――では最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

三浦:前篇の後半に人類の無念な気持ちや悔しい気持ちを払拭させる一瞬の出来事があるんですが、そこの威力と興奮というのはすさまじいです。そこから後篇に向けての流れも素敵なので、純粋に楽しんでいただけたらと思います。

水原:約束できることは、みなさんが観たことのない映像をお観せできること。初めて観るタイプの映像に仕上がっていると思います。また、劇場で観るタイプの映画だと思いますので、ぜひ足を運んでみてください。

 

出典:FASHION PRESS

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