軌跡

―三浦春馬さん―

2019-09-20「アイネクライネナハトムジーク」インタビュー

2019年9月20日 GINZAの配信
※配信元の記事は削除済です
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以下、配信記事より

三浦春馬を知るための10のこと。
「友情でも恋でも、大切な人と向き合うときはどこか一生懸命なんです」

ただ、廊下を歩いているだけなのに。椅子を引いて、座っただけなのに。三浦春馬さんの所作はどこか踊るようで、なぜかとても色っぽいのです。これまでの“さわやかな好青年”というイメージがアップデートされて“セクシーで、自分を持った大人の男”という空気感……。今年は舞台『キンキーブーツ』のローラや映画『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』のジェシー、ドラマ『TWO WEEKS』では逃亡者と、一癖ある役が続いているのもうなずけます。しかし最新映画『アイネクライネナハトムジーク』では一転、運命の出会いを求めながら、目の前の恋人と真摯に向き合う“普通の青年”佐藤を演じました。そんな三浦春馬さんが近ごろなにを考えているのか、いろんな角度で伺います!

Q1.三浦さんが今回『アイネクライネナハトムジーク』で演じたのは、どこにでもいる普通の青年・佐藤。インパクトある役柄が続いていたので、その演技の振れ幅に驚きましたが、ご自身ではいかがでしたか?

そんなふうに見えたんですね(笑)。なんでしょう……まず、『キンキーブーツ』みたいな舞台と映画の作品づくりはどこか違うし、『コンフィデンスマンJP』のようにエンタメ要素が強い物語のなかで生きることも、日常を追うタイプのドラマとは違うんだろうけど……なかなかうまく説明できないですね。でも、どっちもすごく楽しい、ということだけは言えます。それぞれの世界観に順応することが楽しいのかなぁ。

Q2.『アイネクライネナハトムジーク』の撮影中に、印象的だったことはありますか?

今回は、今泉(力哉)監督がとても大事なことに気づかせてくださったんです。クライマックス近くで、僕が相手役の多部(未華子)さんが乗るバスを追いかけて自分の想いを伝えるシーンがあるんですが、その撮影をしていたとき。今泉さんから「もう少し、紗季さん(多部さん)の表情を使ってください」と言われたんです。それが、僕にはとても響いて……もちろん芝居って一人じゃできないんだけど、重要なシーンだからこそ、自分のなかだけでつくってきた感情や台詞になってしまいがちなんですよね。そればかりを信じちゃう。でも、いまこうやって話しているときにも目が合ったらうなずいたり、相手の考えていることを窺ったりするのが、本当の“リアル”じゃないですか。その瞬間にしか生まれないものを切り取ってもらうことで、めちゃくちゃ面白いものができるんだっていうことを、思い出した。今泉監督のおかげで、あらためて初心に戻れたなって感じました。

Q3. とてもやりがいのある現場だったことが伝わってきます。今作は「誰かとの出会いを何年経っても“出会ってよかった”と思えるようにするために、なにができるか?」というのが、テーマのひとつかなと思いました。三浦さんは、自分がどういう行動をとれば、それぞれの出会いを意義あるものにできると思いますか?

面白い質問ですね。いまいろんな出会いを振り返ってみると……後からでも「出会えてよかったな」って思える人と向き合っているときって、当時は無意識なんだけどいま振り返れば、やっぱりどこか一生懸命だったと思います。その人との関係性や、その人と一緒になにかをつくりあげる過程において、一生懸命。そのせいで相手を傷つけちゃうこともあったかもしれないし、途中で壊れちゃったものもあっただろうけど……うん、やっぱり真剣でした。自分で言うのはとても気恥ずかしいんですが(笑)。

Q4.「この人といい関係を築きたい」と思ったとき、自分から積極的に動けるほうですか?

うん、動けるほうだと思いますよ。相手が男性でも女性でも自分からアクションできる。「この人と親しくなりたい」と思うことも、たぶん多いほうです。そのおかげか、人生で負けたことも悔しい思いをしてきたこともあったけど、寄り添ってくれる人や気にかけてくれる人がちゃんといたとも思います。

Q5.三浦さんは「人との出会い」だけでなく、「仕事との出会い」も大切にしている印象があります。たとえば、今夏には主演ドラマ『TWO WEEKS』で主題歌『Fight for your heart』も担当しました。どんな思いでマイクを握られたんですか?

役者だけをやっているよりも、作品へのフックがつくれるんじゃないかと思ったんです。自分が主題歌を歌うことで、もしかしたら「サウンドがクールだからドラマを見てみよう」と思ってくださる人がいるかもしれない。作品の世界観を楽曲として表現することで、厚みも増す。そういう可能性も含めて、楽しみが広がっていく感覚がありましたね。きっと、今後の俳優人生にも活きてくると思います。

Q6.とはいえ、それほどさまざまな活動をしていたら、お忙しいことと思います。健康のために朝食には気をつけていると伺いましたが?

はい。血糖値の上昇をゆるやかにしておくと、一日じゅう集中力が途切れづらいと聞いて、食事の順番には気をつけています。ただ、最近は本当に忙しくて、スーパーに行けず……自炊が難しいから、コンビニで買えるものの範囲でやってますね。たとえば朝、最初にトマトジュースを飲んで、ノンオイルのドレッシングをかけたサラダを食べて、それからたんぱく質、みたいな。お弁当でも、温野菜や植物性のたんぱく質を食べた後に、動物性のたんぱく質に手を出すようにしています。……すみません、お水いただけますか?(手元に来たお水を、タンブラーのなかに注ぐ)

Q7.そのタンブラーは、私物ですか?なにを入れて持ってきているんでしょう。

はい、私物です。中身は中国茶を入れてます。今日は紅茶だけど、普段はプーアル茶を飲むことが多いね。プーアル茶って、ほかのお茶に比べるとタンニンが少ないんですって。タンニンは鉄分の吸収を妨げる作用があるから、なるべく摂りすぎないほうがいいかなと思いまして。……と、まぁいろいろ気をつけてはいるけれど、忙しすぎるとどうしても集中力が続かず、普通に眠気が襲ってくるなっていう瞬間も、やっぱりあります(笑)。

Q8.とはいえ、はたから見ているともう、外見から中身まで完璧な人だなっていう印象です。三浦さん自身は「自分のここがダメだな」とか思う部分、あるんでしょうか?

いやー、ありますよ!(笑)たとえば……その場にいる人や空気に順応しきれないときがある、とか。“自分を持っている”と言えばいいかもしれないけど「あれ、俺って協調性ないのかな」とか「もっと器が大きければいいのに」って思ったりしたこともありました。でも最近は、「それも含めて自分だから仕方ない」って考えられるようになってきましたね。いきなり変われと言われても、変われないし。だけど、そうやって感じたり考えたりする経験ができたのは、よかったなって思いますね。だから、いまはすっごい楽です。

Q9.三浦さんでも、そうやって悩んだりするんですね。でも、最後は前向き。

悩みますよ〜。そんなことばっかり考えてたら「あれ、これから恋愛ってできるのかな?」とか思ったりして(笑)。恋愛に限らず、これからまた新しく、本当に心を許せる友人とか自分らしくいられる人間関係ができるのか、不安になったりもしました。仕事で爆発的な成功をしないと、もうマジな友だちはできないかもしれない……みたいな。

Q10.三浦さんの人柄なら絶対できると思いますが、20〜30代がよく感じると聞く「大人になると本当の友だちができない問題」ですね。

その問題あると思う、本当できないよね(笑)。でも、だからこそ「こいつの頼みならなんでも聞いてやる」「お前のこと好きだから、なにかあったら絶対に助ける」って思えたら、そういう人のことを大事にしていきたいですね。

 

Photo: Takuya Nagamine Movie: BETO Text: Sakura Sugawara Edit: Milli Kawaguchi

出典:GINZA

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