軌跡

―三浦春馬さん―

2019-08-06「TWO WEEKS」インタビュー

2019年8月6日 WHAT's IN tokyoの配信
※配信元のサイトは閉鎖済です
※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

三浦春馬に聞いた、ドラマ『TWO WEEKS』中盤~後半の展望。
「オリジナル版を踏襲しつつ、僕たちの強みを出していければ」

無実の罪を背負わされ、心の底から愛した女性を捨てた過去から、無為に生きてきた男。彼にはその元恋人との間に生まれた娘がいた。白血病を患う娘のドナーに適合、2週間後に骨髄移植手術が決まった矢先、またも殺人の濡れ衣を着せられ逮捕されてしまう。失意のどん底に落とされた彼だったが、護送中のアクシデントをきっかけに逃亡を決意する。愛する娘の命を救うために──。

そのタイムリミットをタイトルに冠したヒューマン・サスペンスドラマ『TWO WEEKS』が、物語の折り返し点を迎えた。少しずつ見えてきた“本当の敵”や、キャラクターそれぞれの思いを踏まえ、エンタメステーションは主演の三浦春馬に個別取材を敢行。主人公・結城大地の視点から、後半に向けてのポイントや撮影を通じて感じていることなど、さまざまなことを語ってもらった。

退廃的な人生を歩んできた結城大地に射した、ひとすじの光である娘を救うために逃げる2週間で、彼が描く成長線に注目してほしい。

--中盤に入ってますます混沌としてきた『TWO WEEKS』ですが、逃避行を続ける中で深まる結城大地の父性を、演じていらっしゃる三浦さんご自身はどうとらえていらっしゃるのでしょうか?

僕自身としては、第1話を撮り終わり、2話〜3話と進めていく中で、娘(=稲垣来泉演じる青柳はな)への気持ちを実際に体現していくにつれ、不思議と来泉ちゃんと現場で一緒にいられる時間を大切にしたい、という思いが深まっているのを実感していて。それは結城という役を演じる上で、すごくいい作用をもたらせていますし、いい兆候だなと思っているんです。はじめは、こんなにもはな=来泉ちゃんに対して思いが深まるとは想像もしていなかったんですが、最近はスマホの待ち受け画面をはなの画像にしていますし、現場では必ず来泉ちゃんのことをキャストやスタッフの方々との会話で話題に出したりしていて。言葉にしなくても、「元気かな、何をやっているのかなぁ」と思ったりしてしまうという…。そのくらい、来泉ちゃんは面白味があって、何と言うか…いわゆる“いい子”なんです(笑)。

--第2話で、結城が健康体のはなと幻想の中で対峙するシーンがありましたが、実は今後の展開を暗示する重要なワンシーンなのではないか、と勝手ながら深読みしておりまして。

おっしゃるように、このドラマのキーにもなっていきますけれども、かなり主人公の気持ちが疲弊した時に現れてくれて、モチベーションと言いますか…再び立ち上がるためのきっかけになるようなシーンでもあるんです。なので、そのシーンが出てくるたびに、撮影に入る何日か前からプロデューサーと密に話をさせてもらっていて。「もう少しこうした方がいいのでは」「結城が立ち直るためにはどうするか」といったことはもちろん、結城にとっての起爆剤じゃないですけど、「窮地に立ち向かっていくためには」と考えさせるためのエネルギーを生み出す源にもなりうるので、極力、丁寧なディスカッションを重ねるようにしています。また、視聴者の方々がホッとできて、笑ってもらえるような仕組みをどうやってつくっていくかといったことも、オリジナル版を踏襲しつつ考えてもいて。日本の、というと話が大きくなってしまいますけど、僕たちの強みを出していきましょう…と、時間をかけて話し合っています。

--そういった中で、結城大地の行動原理について、三浦さんはどのように考えていらっしゃるんでしょう?

そこはわりとシンプルで、退廃的な人生を歩んできた結城に、はなという娘の存在によって、ひとすじの光が射したことに尽きると思います。それまで、すみれ(比嘉愛未)という元恋人に対して十字架のようなものを背負い続けてきたわけですが、「光の当たる道を歩きたい」と思った時に、突発的に訪れた機会が、はなの命を唯一救える存在が、自分だったということなんです。だからこそ、自分が捕まってしまってはいけない、あの小さな命を亡くしてはいけないという本能が働いたのだろう、と。ですから、回を追っていくごとに結城の過去のことも回想で描かれていきますけど、さまざまなものから逃げながらも、彼自身がかつて人を傷つけたという事実を受け入れ、傷つけてしまった人たちに思いを馳せながら、自分自身と正面から向き合うことで、2週間という短い期間ながらも描いていく成長過程に着目していただければと思います。

--なるほど。その主人公・結城と検事の月島楓(芳根京子)との因縁も徐々に明らかにされていくかと思われますが、芳根さんとご一緒されてみて、どんな感触を得ているのでしょうか?

(※取材した時点では)まだ、そんなに一緒にお芝居をしていないので、何とも言い難いんですが…ご本人はすごく天真爛漫な方なので、きっと彼女なりのやり方やお芝居への臨み方で、現場を引っ張っていらっしゃるのかなと思います。第3〜4話の放送が終わった時点では、まだ過去を回想したシーンで同じ画角には映っていますけど、直接言葉を交わすということはしていなくて。結城も楓もお互いの存在を認識していないので、すれ違っても気づいていないんですよね。そういったニアミスが何度かあるんですけれども、中盤からはガッツリと絡みます。お互いの目的のために協力し合うということになっていくんですが、第1話を見る限り、やはり今まで見せたことのなかった、芳根さんの検事としてのクールな面が多分に見られるドラマになると思うので、僕自身もとても期待していますし、楓の芯のブレない眼光の強さといったものに、彼女の登場するシーンではハッとさせられるのではないかなと、個人的には期待するものがあります。

--磯村勇斗さんが演じている謎の殺し屋・灰谷との立ち回りもスリリングで、ドラマの見せ場の一つになっていますが、手合わせされてみて、いかがでしょう?

彼が繰り出してくる技に対して、いかに機敏かつギリギリのところでよけるかという難しさがありまして。その攻撃がいかに危険なものであるかを受け手である僕が体現しないことには、磯村くんの不気味さが際立たないので、そこは自分が身体を張ってがんばるしかないな、と(笑)。と言いつつ、現場ではただただアクションを楽しんでいます。男の子ってね、誰もが…とは言わないまでも、アクションシーンが好きだったりするものですから。

--一方、心の揺れ動きという面では、比嘉愛未さんの演じられている青柳すみれとのやりとりが挙げられます。比嘉さんとのお芝居から、何かインスパイアされたものはあるのでしょうか?

そうですね…クランクインから1週間くらい経ってから、(第1話で)すみれから「あなたの娘がいる」と告げられるシーンの撮影があったんですが、とてもリラックスした状態で臨めたんです。と同時に、すごく集中して役に臨めたかなという実感があります。とても気さくな方なので、お話しやすくて、現場で余計なエネルギーを使わずにいさせてくださるんですよ。変に気をつかったり、緊張することがないので、月並みな表現になってしまいますけど…本当にとてもお芝居がしやすいです。これからも何度か結城とすみれが直接顔を会わせるシーンがあるんですけど、ほとんどが電話でのやりとりになるので、撮影でご一緒することは残念ながら、あまりなくて。本当は表情を見てお芝居したいところですけど、とても実のある声なので、結城としての感情が自然とわきあがってくることから、とても助けられています。

--では、ドラマの後半部に向けてのポイントを、最後にいただければと思います。

何と言っても、これから徐々に明らかになっていく巨悪に対して、結城と楓がどのように挑んでいくのか、見守っていただければ、と──。微細な表情だったり、まばたき一つにしても丁寧に表現したいと思っていますし、ちょっとしたシーンにおいても、熱量の高いものをお届けしていきたいですね。さらに、アクションシーンやスリリングな展開、サスペンス要素も色濃くなっていきますので、ますます加速する『TWO WEEKS』の手に汗握る展開を楽しみにしていただけたらと思っています。

出典:WHAT's IN tokyo

f:id:hm-eternally:20220201061107j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061113j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061120j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061127j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061134j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061143j:plain

f:id:hm-eternally:20220201061152j:plain

 

掲載内容の著作権及び商標権その他知的財産権は、配信元または当該情報の提供元に帰属します。

 

ブログ投稿記事を纏めたライブラリーサイト