軌跡

―三浦春馬さん―

2017-02-26「おんな城主 直虎」インタビュー(第2回)

2017年2月26日 テレビPABLOの配信
※配信元の記事は削除済です
※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

おんな城主 直虎三浦春馬が語る――第2回:過酷な人生を歩んだ直親を演じて得たもの

戦国時代から安土桃山時代にかけ、“直虎”と名乗り、遠江井伊谷の女領主となった女性の激動の生涯を描く大河ドラマおんな城主 直虎』(NHK)で、柴咲コウ演じる直虎(次郎法師/おとわ)と添い遂げることを諦め、お家のために生きることを決めた井伊直親(亀之丞)を演じている三浦春馬。本作で大河3本目の出演となる三浦に大河にまつわる思い出や、直親を演じる上で意識したこと、今後の見どころを伺った。(以下敬称略)

■直前の舞台で演じたドラァグクイーンと直親、真逆の役でよかったです(笑)

――『武蔵 MUSASHI』(2003年)、『功名が辻』(2006年)に続き、今作が大河ドラマ3本目の出演になりますね。過去の作品で印象に残っているエピソードを教えていただけますでしょうか?

三浦:市川海老蔵さん主演の『武蔵 MUSASHI-』は当時、小学校6年生だったので、現場に目一杯お芝居をしにいくという気持ちが強かったです。海老蔵さんが弟みたいな感覚で接してくださって。ドライブに連れて行ってもらったり、追いかけっこをしたり、すごくよくしていただきました。

またスタッフの皆さんが、温かい人たちばかりなんです。当時お世話になった衣装部の方が『直虎』の現場にも入られているのですが、「お前の頭を撫でたり、手をつないで現場に連れて行ってたんだよ」って声をかけていただいて。
大河ドラマ”には他の番組とは違う特別な思いがありますが、おかげで気負わず収録に入ることができました。

――衣装の方のお話が出ましたが、今回の直親の衣装は、井伊谷の豊かな自然をイメージしたような美しい衣装ですよね。身に着けることによって、役へのスイッチが入りしますか?

三浦:直前に出演した『キンキーブーツ』というブロードウェイミュージカルで、ドラァグクイーンのローラという役を演じたのですが、キャラクターの強い役だったのでまだ引きずっているかもと心配していましたが、直親の衣装を着ると、気持ちが引き締まりました。ローラとは真逆の役どころなので、よかったですね。これが普通の現代劇だったら、ドラァグクイーン役の癖がかなり出ていたかもしれません(笑)。

今回、直親の衣装は暖色系、政次(高橋一生)は寒色系で、対比をつけているそうです。登場人物の衣装はみんな鮮やかで、フェアリー感があるのですが、「お伽話に出てくるみたいな衣装だね」って政次を演じる一生さんと話していました。

■緊張し過ぎて、僕が一番NGを出していたと思います

――柴咲さんや高橋さんをはじめ、大河にふさわしい豪華キャスト陣が集結している本作。直親を演じる上で、共演者の皆さんから刺激を受けることも多かったのでは?

三浦:撮影に入る前から、“死”という最後が見えていたので、そこに向けてどう散ろうかということを考えて演技をしていて。次郎法師に対して、政次に対して、みんなに対して、“一生懸命生きる”ということを念頭に置きながら、現場で生まれたことや諸先輩方から受けるインスピレーションを取り込み、柔軟にお芝居しようと努めていました。

共演者の方々が本当に素晴らしい方ばかりなので、間のとり方や渋味など、全部が勉強になります。緊張し過ぎて、僕が一番NGを出していたと思いますし(笑)。そういった緊張感ってなかなかないことなので、ありがたかったです。

――柳楽優弥さん、菅田将暉さんといった同世代の俳優さんも出演されていますね。

三浦:柳楽さんは高校の先輩で学校では顔を合わせていましたが、現場で初めてお会いできた時はやっとお会いできたという感じでした。今回、芝居はご一緒できないですけど、同じ作品に携われるのはうれしいですね。

菅田くんは、ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』(2011年・フジテレビ系)で、ご一緒したことがありまして。その時から素敵なお芝居をされる方だなと感じていていましたが、ここ最近の目まぐるしい活躍を拝見して、本当に才能に溢れる方だなと感じています。一緒に演技をしたいのですが、直親の息子役でご出演されるので、共演できないのが残念です。幽霊として出演させていただけるなら、時間を割いてでも現場に行きたいですね(笑)。

■たまに浮足立ったりする瞬間もありますが、驕らずにやっていきたい

――過酷な人生を歩んだ直親。現代を生きる26歳の三浦さんからみると、直親の人生はどう映りますか? 役者として、ひとりの男性として、直親を演じることでいかせるものはありますでしょうか。

三浦:もちろん時代劇は、日本人として、日本の文化や歴史を演じることができるので、すごく財産になります。所作などひとつひとつが興味深いので、今後また時代劇を演じる機会があっても、物怖じせずやっていけると思いますね。

また私生活の面で考えると、礼節を持って人と接するという武士道に対して、興味が沸きました。僕は人としてまだまだ未熟ですが、この業界にいるからこそ、特に礼を重んじないといけないと思っていて。たまに浮足立ったりする瞬間もありますが、驕らずにやっていきたいです。

――では最後に、今後のみどころを教えてください。

三浦:11話では、直親がいよいよ今川家に申し開きに行き、討たれてしまうのではないかというシーンがやってきます。今川の兵が井伊谷の近くまで脅かしに来るんですが、その知らせを聞いた井伊谷の面々は「よし、じゃ迎え討てばいい」と言うんです。迎え討てば確実に負けるのですが、皆の“直親のことを守ろう”という思いやりの気持ちを、芝居をしていてすごく感じて。

僕も経験がありますが、誰かがすごく落ち込んだ時にきちんと寄り添ってくれるような人の存在って本当に大切だと思うんです。そういった思いは心を動かされると思うので、ぜひその部分を感じ取っていただけたらうれしいです。

出典:テレビPABLO

 

掲載内容の著作権及び商標権その他知的財産権は、配信元または当該情報の提供元に帰属します。

 

ブログ投稿記事を纏めたライブラリーサイト