2016-06-13「キンキーブーツ」小池徹平&三浦春馬 会見
2016年6月13日 SPICEの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定
以下、配信記事より
『キンキーブーツ』小池徹平&三浦春馬が会見
会見中に明かされた三浦のドッキリな役作りに、小池もビックリ?!
倒産寸前の小さな靴工場が、ドラァグクイーン用のハイヒールのブーツ=キンキーブーツの生産で起死回生をはかる姿を、シンディ・ローパー作曲のナンバーに乗せて見せていく大ヒットミュージカル『キンキーブーツ』。この日本版のステージに、小池徹平が靴工場の跡取りのチャーリー役、三浦春馬が彼をサポートするドラァグクイーンのローラ役で出演することは、すでに各地で報じられた通りだ。この2人がそろった会見が大阪で開かれ、そこでは日本版だけでなく、本公演の後にやってくる来日公演版のアピールも行われた。その模様を、たっぷりとお届けします。
みんなに受け入れられやすい永遠のテーマを、強く感じさせる作品(三浦)
──まずは小池さん、この作品の魅力を聞かせてください。
小池 春馬は実際に(舞台を)観ているんですが、僕は楽曲は全部聞かせていただいてまして。すごくポップでパワフルな曲で、音楽的にはすごくカッコいいんですけど、歌うと非常に難しい。今回も僕はキーが高い歌に悩まされそうだなあという、ちょっとした不安とワクワクがあります。芝居の方も、人生に悩む跡取り息子が、ローラと出会うことで成長していく姿をどのように見せていくか…そこに歌も入ってくることで、向こうの(トニー)賞を取ったようなその熱を、ちゃんと日本の人たちにも伝えていけるのか? と。でもまあ、あくまでも想像しかできないんですけども、本当に面白いものになるんじゃないかな。僕も期待というか、楽しみという感じですね。
──三浦さんは実際に公演を観られたとのことですが、その感想をお話いただけますか?
三浦 2013年にNYで初めて観させていただきまして、いつか自分もこんな役どころ…もし日本に『キンキーブーツ』がやってきた折には、ローラという役をぜひやりたい! と、現地で思ったんです。そこから3年越しの夢が叶ったってことなんですけど。さらに各国でそれぞれの『キンキーブーツ』があって、ロサンゼルスで公演を打ったチームが、来日版で来るんですね。その来日版ならではの『キンキーブーツ』で、一つすごく皆様が驚く要素を上げるとするならば、ローラ役のハリソン・ジーさんという俳優さんが、とっても高身長なんです。そこでさらにキンキーブーツを履いて登場するので、その存在感は本当にすさまじいものがあると思います。もう立っているだけで、すごくパワーを感じる。もちろん歌も素晴らしいですし、本当に嫉妬を覚えるぐらい素晴らしいローラです。手も足も長い、高身長の体型から生み出されるダンスっていうのが、本当に本当にキレイで、本当に本当にパワフルで、見応えのあるものになってるんで。来日版一番の見どころっていうのは、僕はローラの存在感だと思いますね。
──三浦さん自身は、どういったローラを演じたいと思っていますか?
三浦 演出家のジェリー・ミッチェルさんと直接お会いして「春馬は春馬なりのローラを演じてくれればいいよ」という、力強い言葉をいただきまして。グッと肩の荷が下りた感じがあったんですけど、もちろん歌・ダンスっていう所で、ハリソンさんなど他の国のローラに負けないような努力を積んでいきたいとは思っています。ただこのローラというキャラクターは、本当にドラァグクイーンとして美の追求をしていて、そしてその中でも一番になりたいんだっていうポリシーやプライドが、多分あると思うんです。その内面もどんどん掘り下げていきたいという風には思っているんですが、さらに板の上に立つ以上…お客様に目を向けていただく以上、彼女のキャラクター像や姿っていうのは、いつどんな角度から観ても、素晴らしくキレイでありたいという。まるで一つのアートとして観ていただけるようなアプローチをしていきたい、と思っています。
──三浦さんが舞台を観た時に、ローラのどういう所に魅力を感じたのかを、もう少し詳しく教えて下さい。
三浦 本当に正直に話すとですね、やはり今までドラァグクイーンのようなすごくパワフルで、インパクトの強い役どころって、実はやってきてはいないと思っていて。すごく振り切った役どころっていうのは、いつか挑戦したいなとは思っていたんです。そしてNYで、本当に素晴らしい作品とキャラクターに出会ってしまって。僕はずっと「こんな役どころをやってみたいなあ」と、その舞台を観た後に思っていたんですけど、日を増すごとに「いや、あのローラがやりたい」という風に思い始めたんです。でも一番の魅力はやっぱり(全体の)楽曲の強さ、そして作品が持っているメッセージ性だと思います。英語はわからなかったんですけど、この作品が持っているテーマ…“他人を受け入れれば世界が変わる”“自分が変われば世界が変わる”っていうような、すごくみんなに受け入れられやすい永遠のテーマみたいなものを、強く感じさせてくれるような作品なんですね。そんなことも含めて、観終わった後に心に残るし、耳に残る素晴らしい楽曲をシンディ・ローパーさんが作ってくださっているので、何かすべてが僕の中に残っていて、いつか必ずやりたいと思いました。
──小池さんはチャーリーをどのように演じてみたいと思っていますか? そのために何か特別な準備などはされているんでしょうか。
小池 深くもっと追求していくのは、(日本語版の)台本をいただいて、稽古場に入ってからだと思うんですけども。もちろん観させていただいた映像だったり、楽曲だったりを聞いてると、やっぱりローラと出会って変わっていく姿という部分が…繊細な人間でもあるし、人間的に変わっていく心情の変化が歌の中に現れてるな、というのがすごくあって。相当練習しないと大変な役だと思うので、今の段階ではしっかりと心構えをしているという感じです。「こういう感じだろうなあ」と想像しているプランはあるんですけど、とにかくそれに耐えられる基礎体力の維持と、体作りをしている感じです。
日本版ならではの魅力は、やっぱり春馬のドラァグクイーン役かな(小池)
──靴工場という、日本人には馴染みが薄い所が舞台ではありますが。
小池 (物語の靴工場の)職人さんたちが、ずっと紳士靴を作っていた所から、全然違う所にチャレンジする…ヒール靴作りに新しくチャレンジしていくっていう。チャーリーにとっては本当に人生の転機ぐらいの、すごい賭けに出るという、結構大胆な部分もあるなあと。それを支えてくれる周りの人との人間関係の芝居とかもあるし、早くそういうチャーリーを演じたいというか、楽しみにしています。
──来日版と両方観るお客さんも多いと思いますが、日本版としてどんな魅力を追求していきたいと思っていますか?
三浦 もちろん来日版の方は、相当なレベルを提示してくれるはずなんですよ。どのシーンも圧倒される、そんなレベルを持ちあわせたキャスト陣が日本にやってくるんですね。やはり僕たちも一生懸命頑張って、『キンキーブーツ』が本来持っている重要なテーマや高揚感とかを、日本の皆さんに届けたいという気持ちは持ちあわせているし、日本語の機微だったりとかで、きちんとこの作品のテーマや魅力を届けられるはずだと。なので、そんな所をしっかり日本語で…ローラもチャーリーも「どうやってこの先を生きていけばいいんだろう?」と悩み抜いて、そして最終的には一人の人間として、他人を受け入れてどんどんどんどん成長していくっていうサクセス・ストーリーなんですね。一人の人間だけではなく、各々が違うサクセス・ストーリーを持っている。何かそんな所を日本のお客様に、日本語で深く理解していただけたらいいなあっていう風に思うんですけど、なかなか難しいですよね、その違いは。(小池に向かって)ねえ?
小池 でも僕が思うに、日本版の魅力っていうのは、やっぱり春馬のドラァグクイーン役かなっていう風に、すごく思うんですよね。『キンキーブーツ』の顔でもあるし。実際ブーツを履いて一緒に撮影とかもしたんですけど、存在がよりデカくなるんで。僕と比べちゃうと、もう首が痛いぐらいに見上げるほど、すごい身長差(笑)。多分舞台だとすごく映えるだろうし、お客様が本当に一瞬「誰だろう?」と思っちゃうぐらい変化があると思うし。見た目のインパクトからいきなり入って、もちろん日本版だから日本語で、皆さんにわかりやすく伝わるんじゃないかな? っていう。そこから入っていってもらうと、素直に日本版も楽しんでもらえると思います。
──三浦さんは今ハイヒールに慣れる練習をしているそうですが、どういったシチュエーションで履いてらっしゃいますか?
三浦 主に家の中です(笑)。常につま先立ちですけど、何か高い所の物を取る時に、ちょっと(かかとが)上がったりとかするじゃないですか? さらにつま先立ちになるんだなっていう。どういう姿勢になったら「あ、こういうの辛いんだな」とかっていうのを会得していくために、日々履いたりとかしています。日本ではまだ外をハイヒールで歩いたことないんですけど、一回NYに行った時には、夜な夜な…。
小池 マジで?
三浦 はい(笑)。ドラァグクイーンの格好をしましてですね。
小池 え、一人で?
三浦 もちろんお友達と一緒ですけど。で、パーティに行ったりっていうこととかを経験して。そんなことも、何かの役に立つのかわからないですけど。だけどやってみるのと、やってみたことないのとではまた違うかな? と思って。でもそれは楽しかったです(笑)。
──じゃあキンキーブーツには慣れてきましたか?
三浦 そうですね。何かコツはつかめてきました。
──最後に公演を楽しみにされている関西の皆様にメッセージを。
小池 大阪に来る頃には、東京で(先に)やった分仕上がって、パワーアップした二人の信頼関係も芽生えて、熱いミュージカルをお見せできると思うので、本当に楽しみにしていただきたいなと思います。
三浦 すごくきらびやかなショーっていう瞬間もあるんですけど、すごく心のあたたまるシーンみたいなのがいくつも用意されてるんです。チャーリーとローラの友情の芽生える瞬間とか、その時のナンバーとかも本当に素晴らしいですし。何かこう、ジーンと来るような、本物が随所に観られるようなそんなストーリーなんで。それをしっかり届けられるようなものに形作って、皆さんの前に現れたいと思います!
撮影・SPICER:吉永美和子
出典:SPICE
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