軌跡

―三浦春馬さん―

2015-07-23「進撃の巨人」インタビュー

2015年7月23日 モデルプレスの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

2015年8月1日、9月19日に2部作連続公開される実写版映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」。2009年より「別冊少年マガジン」にて連載中、全世界累計発行部数5000万部突破の人気コミック「進撃の巨人」(諫山創講談社刊)が原作とあって、実写化決定のニュースは瞬く間に広がり大きな反響を呼んだ。そんな同作の主演を務めるのは、俳優・三浦春馬(25)。「自分が主人公を演じるなんて思ってなかったし、台本を渡されたときは凄く唖然としました。それに、『世間はどういう風に感じるんだろう』っていう、プレッシャーがありました」――モデルプレスでは今回、原作の主人公でもあるエレンを演じる三浦にインタビューを行い、その胸の内を包み隠さず語ってもらった。

主演としての覚悟と本音「苦労したり悩んだり」

巨人が支配する世界で、残された人類の希望となるべく巨人に立ち向かう戦士たちの姿を描いた同作。実写化不可能と思われていた世界を、監督の樋口真嗣氏をはじめ日本映画界・アニメ界・特撮界を代表するスタッフが集結し、実写映画化する。

「お話をいただく前から、実写化に向けて動き出しているという話を耳にしていたんです。『もう撮り終わってるのかな』と思っていた頃、このお話をいただきました。最初は『最前線でやってくれ』という話で、エレン役だと決まっていたわけではないんです。なので、エレン役に決まったときは、信じられなかったです。本当にびっくりしましたし、『進撃の巨人の世界観の中で生きられるんだ』という喜びも大きかったです」

共演は、長谷川博己水原希子本郷奏多石原さとみら。世界遺産に登録されたばかりの長崎県端島(通称:軍艦島)で撮影、壮大なスケールで描き出し、そのど真ん中に三浦が立つ。

「出演者・スタッフさんの数が本当に多くて、戦場のような現場でした。述べ1500人くらいのエキストラの方に参加していただきましたし、その真ん中に立っているということで、撮影中、苦労したり悩んだりしたこともありました。『どういう風な立ち振舞いがいいのかな』って…。真ん中においていただける幸せを噛み締める反面、そういった部分で少し悩みました」

だからこそ「全部が大きくて、得たものも多かった」――。

全員で作り上げた作品――原作ファンだからこその自信

元々、原作のファンだったという。「絶滅の危機に立たされた人類と巨人との戦いという構図は、キャッチャーですごく分かりやすくて、掴みやすいストーリーだなと思いますし、背景も緻密に計算されている。あとは、自分たち人間に姿・形が似ているものに支配されるという異質さも新しいと感じました」とそのストーリーにかなり惚れ込んでいる。それゆえ原作との違いに「不安はあった」と明かす場面もあったが、新たなキャラクターが多数登場することについては「新しい試みだなと純粋に思ったし、映画の中には必要不可欠なものだと受け取っています」と“実写版”としての自信を見せた。

アクションも今作の見どころのひとつ。その中でも注目なのが原作にも登場する兵器「立体機動装置」。ワイヤーアクションを駆使して再現したそれは、疾走感を感じずにはいられない迫力だ。

「ワイヤーアクションの経験があまりなかった」という彼は、変則的な動きが要求される今回のアクションシーンに向けて「体幹から鍛えて、体作りをしました」。「やることで不安要素が減っていくことは分かっていたので、そういった意味では不安を払拭するためにもトレーニングをがんばりました」とストイックな一面を覗かせ、「ワイヤーで吊られてるとはいえ、空を飛んでいる時間は楽しかったです」と少年のような笑顔を浮かべた。

その一方で、「アクションってひとりではできない部分が多い」と真剣な眼差しで振り返る。

「ワイヤーで吊られているので、自分1人では全くその位置から動けないし、アクションコーディネーターのみなさんが引っ張ってくれないと、躍動感も出ません。かつ、立体機動装置を操作しているという芝居がそこに組み合わさります。手に持っているトリガーの操作でワイヤーが出る、アンカーが壁に突き刺さって、ワイヤーを巻き取るっていう操作をすると、身体がついていく。その一連の芝居をしなければいけないんですが、スタッフのみなさんと呼吸を合わせないと動きが連動しないんです。練習を何度もしました。その動作の一瞬の間に、カメラを見てある表情をしてくれという演出もありました。かなりスピード感のある撮影だったので、うまくいかないときも多々ありました。そういう意味では、大変な時間をみんなと共有してチームワークが深まった気がしています」

「大変だった」“巨人”との撮影秘話

そのチームワークは、“巨人たち”とのシーンでも発揮される。圧倒的な迫力で描かれる巨人だが、撮影はグリーンバックの中。「原作の『アレがこうなってる!』の『アレ』がない状態で撮影していました(笑)」――それもまた、彼にとって大きな経験となったのだろう。

「例えば、巨人の口の中にいるシーンでは、歯のない入れ歯の中で、ローションまみれになって、台詞を叫んでいました。映像で観ると、しっかり“歯”になっていて、必死にやってよかったなとそのとき思いました。あと、観ている人は『どこがどうなっているか分からないのかな』ってちょっとだけ、損した気分になってます(笑)」と冗談交じりに語り、「ほかの共演者の方々とぶつかり合うタイミング、驚くタイミングとかを合わせて演じるのが難しかったです。色々なキューも出してもらうこともあったし、音が出せないからレーザーポインターを合図にしてもらうこともありました。でも、目線を合わせるのに時間がかかるんです。人と人の芝居よりも時間がかかったので、そういう部分は大変だったと思います」と苦労も多かったようだ。

「夢を叶える秘訣」を語る、「自分は人に恵まれている」

「自分は人に恵まれていると思います。だから、そんな人達を大切にしたいと思う」。これは、「夢を叶える秘訣」を尋ねたとき、「僕には偉そうに言えない」と謙遜しつつも、語ってくれた言葉だ。

そして、こう続ける。「夢を叶えるにも人との関係の中で成立することですし、人を気にかけていくことがまず第一段階だと思います。そこからがスタートだと。自分は運がいいと思うのもいいかもしれないですが、協力してくれるのも人だし、その運を作ってくれているのも人だと思うんです。そういう人たちといい関係性を作って、刺激を受け合って、生きていくことが大切。夢を追いかけるということはすごく見えにくいことだけど、その見えにくいことさえも人が繋いでいると考えると、もっと人を大切にしたいなと思います」。

最後には「利己的よりも利他的でありたいと思うし、そういうスタンスで生きていきたい」と自分にいい聞かせ、「なかなかできないんだけどね」と笑った。少し眉を下げたその笑顔の奥には、大作の最前線で駆け抜けた自信が光り輝いて見えた。(modelpress編集部)

 

出典:モデルプレス

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