軌跡

―三浦春馬さん―

2013-11-20 働き方・学び方 ダイレクトメッセージ Vol.1

2013年11月20日 NIKKEI STYLEの配信
※配信元のサイトは閉鎖済です
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以下、配信記事より

働き方・学び方 ダイレクトメッセージ Vol.1
「自分」でいること、楽しんでますか

三浦春馬です。

僕は4歳のころ、この世界に入りました。親が応募した(子役の)オーディションを受けたら受かっちゃった、というのが始まりです。初めて出演したのは7歳のとき、「あぐり」(NHK連続テレビ小説)という作品のエキストラでした。

楽しかった子どものころ、そしてプロへの芽生え

そのころは純粋に楽しかった。土日だったか、日曜日だけだったのか忘れましたが、レッスンや仕事のある週末はいつも楽しかったことを覚えています。

プロになってやっていこう、と思ったのは自分が成長してから、高校入学のときかな。僕は地元が茨城なんですが、高校から寮のある東京の学校に入りました。

母親には反対されました。僕は一人っ子ですし「行かないで、茨城からでも東京は通えるじゃない、今までもそうしてきたじゃない」という気持ちが母親にはあったのです。でも僕はそれまで電車で通っていて、学業と仕事を両立するのは無理だと思ったんです。

親元を離れるという選択をしたことは、その時期僕にはこれしかない、と思ったから。一人で頑張っていきたいと思った。そう決めて堀越に入学しました。

「やめたい」を越えて見えたもの

それでも、20歳になるまでは不安定でした。少し忙しいだけで逃げ出したい、と思ったこともありました。実は、僕は19歳のころ、役者をやめたい、と思ったことがあります。

今まで感じたことのない忙しさに出合ってしまったんです。今思えば自分の仕事をこなす要領が悪かっただけで、今同じことをやれといわれたら、大変だとは思うけど全然こなしちゃうと思う。そのときは甘えていたんですね。社会人として、というか、大人になりきれていない自分がいました。

そこを乗り越えられたのは具体的に何かこの作品に出たから、とか特別なきっかけがあったわけではないのですが、とにかく周りのたくさんの人に支えていただきました。

それでなんとか乗り越えて、20歳になってから仕事に対する熱意だったり、やる気だったりが増えていきました。そのことを自分自身、感じることができた。それを感じている自分が楽しくなりました。

僕の同級生は今みんな就職をしていて、時々「春馬、俺つらいんだよ。正直俺やめたい!」と相談されることもあります。ああ、やっぱりみんなそうなんだなと思いました。

そんなときに僕は言います。「でもね、それ越えなきゃだめなんだよ」と。

僕の場合、壁のようなものを越えてから、見えてくるものが明らかに違いました。やりたいことがあるのだったらなおさら、壁のようなものを一度越えるということを経験しないと次に進めない。それを僕は身をもって知りました。

「それを越えなきゃ」と言ったときに、悩んでいる友達が「やっぱりそうだよね」と返してくれたら「これならもう大丈夫」と思いますね。誰でも、忙しさやいろいろなものに負けそうになって落ち込んで「よくわからなくなった、逃げたい!」となるかもしれません。でもそこからさらに頑張る、というところまでいかないとだめなんだと、僕は思っています。

 

メイク:MIZUHO(vitamins)/スタイリスト:池田尚輝

出典:NIKKEI STYLE

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