軌跡

―三浦春馬さん―

2013-09-20「キャプテンハーロック」インタビュー

2013年9月20日 ELLEの配信※ブログ投稿日は、実際の配信日で設定

 

以下、配信記事より

キャリア絶好調! 三浦春馬に直撃インタビュー

松本零士の人気アニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』を元にした3D映画『キャプテンハーロック』。映画版のオリジナルキャラクター“ヤマ”役で声優に初挑戦し、第70回ヴェネチア国際映画祭に参加した三浦春馬ヴェネチアで直撃インタビュー!

いろいろな世界を見て、体験を増やしていきたい

ヴェネチア映画祭には初参加ですね。

「国際映画祭は、釜山映画祭に『恋空』で参加して以来、2度目。本当にみんないい笑顔ですよね。映画を本当に欲しているというか、そういう情熱や愛が伝わってくる。ただただ今は、圧倒されていますが、とてもワクワクしています」

―真夜中に上映が終わって、その早朝にはホテルを出るというハードスケジュールでも来た甲斐がありましたか?

「ものすごくあったと思います。僕は、機会があれば、いろいろな世界を見てみたいんですね。松本零士先生が、先ほどインタビューで“なにかを描くときに、資料だけを見て描くのと、直接見て、裏を知ってそれから描くのでは全く違う”と熱く語っていらっしゃった。世界中を周り、いろんなものを見ていらっしゃる松本先生だから説得力があるのですが、僕もその言葉にたいへん共鳴しました。僕の仕事は、なにかを発信していくこと。その肉付けとなる体験をどんどん増やしていきたい。今回もヴェネチアでいい経験をさせていただいていると思います」

―刺激になる体験はありましたか。

「海外のメディアの方々の取材も受けましたが、日本で受けている取材とは、質問の角度も違ったりして面白いと思いました。一方で、とても深い質問もあったりすると、僕自身、きちんと普段から考えてそういう取材に挑んでいかないと、きちんとした受け答えもできないと感じましたね」

―そもそも『キャプテンハーロック』に出演するきっかけは?

「声優の仕事に少し前から挑戦したいと思っていて、そんな時にお話をいただいたんです」

―元になっているのは、70年代の伝説的な漫画&アニメ。まだ23歳でリアルタイムでは見ていないと思いますが、どんな風に『キャプテンハーロック』の世界を学んだんですか。

「子供の頃、『宇宙戦艦ヤマト』は観ていましたが、『~ハーロック』は観ていなかったんですね。でも、今回、荒牧伸志監督や脚本・脚色を手掛けられた福井晴敏さんから、『~ハーロック』の歴史や映画化までのいきさつについてお話を聞かせていただいて、その偉大さにとても責任を感じました。その一方で、モチベーションも高まったと思います」

―松本先生にお会いした感想は?

「僕はアニメで育った世代。子供の頃から特に宇宙には興味がありました。宇宙って漠然としているけれど、人々の夢の象徴だと思うんです。松本先生の世界は、僕なんかが語れるものじゃありませんが、観るものの想像を広げてくれるし、夢を描いている。先生の場合、全部の作品がひとつのヴィジョンの中にあって、人々の心をガッチリ掴んで離さない。本当にすごいことだと思います。松本先生は、実際にお会いしたらとても優しい方でした」

愛の根本にあるのは、思いやりの心

松本零士の世界をどのように表現しようと思ったのですか。

「“ヤマ”は、兄の脚の自由を奪ってしまったことから、自分の殻に閉じこもってしまった青年。彼が、キャプテンハーロックに出会って、成長していく過程を声だけでどう表現していくのがカギでした」

―声だけでの演技は、難しかったですか。

「最初は、監督にダメだしをされっぱなしで、ヘコみましたよ。それほど声だけでの表現というのは繊細なものだって気づかされもしました」

―いちばん感動したシーンは?

「ラストの方で、全人類に向かって演説するようなシーンがあるんですが、気持ちを込めているつもりなんですが、それが空回りしてしまってまったく上手くいかなかったんです。福井さんから、大きなステージに立って2000人の人に、丁寧に自分の気持ちを伝えるようにイメージしてみてください、と助け舟を出していただいてピンと来ました。僕は、舞台の仕事もやらせてもらっているんですが、その経験が生かせました。ミュージカルをやっていて本当によかった」

―この映画の中では、兄と同じ女性を愛しますし、一方で人類愛についての映画でもあります。さまざまな愛がありますが、あなたにとって愛とは?

「難しい質問ですね。“愛とは許すこと”とは、言いたくないんですよ。そういう精神には共感はしますけれど。むしろ、人を思いやる心を持てば、人を許さなければならないような状況にはならないんじゃないか、と。母親に昔からずっと言われ続けています。人に思いやりをもって接し、ずっと素直な子でいてほしいって。愛の根本にあるのは、そういう思いやりの心じゃないでしょうか」

―ミュージカル、声優と次々に新しいことに挑戦していますが、次に挑戦したいものは?

「また、ヴェネチア映画祭にも来てみたいし、他の映画祭にも行ってみたいので、映画祭に呼ばれるような作品に出られるように頑張りたいですね。海外作品にも出てみたいです」

 

text : Atsuko Tatsuta

出典:ELLE

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